2007年 10月 09日
㈱テクノ・インテグレーション代表取締役 出川通氏のMOT(Management of Technology, 技術経営)の講演を、安全・安心研究会で少し前に聞いた。タイトルは、「MOT(技術経営)に関わる事業化でのリスクマネジメントと企(起)業家精神」。 MOTとMBA(Master of Business Administration, 経営管理学修士号)の相違は、 研究―魔の川―開発―死の谷―事業化―ダーウィンの海―産業化 のステップのうち、死の谷の前後のイノベーションを支援するのがMOTであり、ダーウィンの海の辺りで既に成功しているものをさらにでかくする作業で活躍するのがMBAだとのこと。 色々話を聞いたが、要はローテク9割、ハイテク1割くらいが成功の秘訣らしい、日本だと大企業とそれに関連するベンチャー企業が結びつくことが成功の早道だとのこと。研究から数えるとどんなにうまくいったハイテクのプロジェクトでさえも20年はかかっているから、性急な成果の期待はかなうはずもない。やはり研究に時間がかかることがネックか。 しかし、考えてみれば、日本の中小企業はすばらしい技術を持って大企業を支えているのだから、もともとベンチャービジネスは日本では当たり前だったとも言えそう。 彼によると、技術者の仕事の特性は、理科少年の頃の特徴から容易に類推がつくとのこと。工作型、博物型、計算型、に分かれ、またそれぞれにスキル系と創造系がいるとのことで、この6つの分類で仕事を割り振るとうまく行くそうだ。 しかしなんだかんだ言っても、彼の独立話がおもしろく、後で「独立・起業成功プログラム」と言う本をもらったが、自分の技術とは何か、自分の強みとは何かを見直すのには良い契機となるものだ。
by misterwhite
| 2007-10-09 22:17
| 科学技術
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