2010年 06月 19日
「二次元に恋をしたっていいじゃんか」 う~~む、最近の世情をうまくとらえていて面白い。ただどう評価してよいのだろうか。これを現実肯定とみるのか、批判的な目で詠ったとみるのか…いずれにしても、この俳句が皆の関心を呼んでいるそうだが、それはそうでしょう。 昨年に「お~いお茶新俳句大賞」の「佳作特別賞」に選ばれた5つの作品の中でもひときわ目を引くのが「二次元に恋をしたっていいじゃんか」という句で、コメント欄では「選者が『二次元』の意味を分かってないと大賞には選べない 」「17歳の女の子がこういうことを言っているといい時代になったものだというか、それを大賞に選ぶほど洒落の分かる奴がいて本当にいい時代だなというところか」と、意外な選考結果に驚く人や、この句を選んだ審査員に感心する人が続出しているそうだ。また「『こんなことをしてる場合か夢の中』が返歌になっているな。」「2つが並ぶとなんだかすごく…リアクションに困る」と、関係ないはずの他の句まで違う意味に思えるという意見も。 確かにこの句も単独でも面白いが、対にするとさらに意味深。並べて選択したのは、選者のセンスが良いのか。 ちなみにこの俳句大賞は、伊藤園が平成元年から毎年実施している俳句コンテスト。五・七・五のリズムになっていれば作品のテーマは自由で、自分で感じたことや思ったことを季語や定型にとらわれることなく、自由に表現することができる。審査にあたるのは俳句協会のメンバーやジャーナリスト、言語研究者といった専門家が中心だそうだ。 毎日のように、濃いお茶を飲んでいるので、見るともなく見ているが、これが面白い。おそらく俳句をそんなに専門的に勉強したことのない人が自由な発想で読んでいるので、これがどれもこれも実に面白い。因みに「文部科学大臣賞」をとるような立派な作品は逆に私には面白くない。最近3回の優秀作品を以下に示すが、たしかに立派なのだろうが、上の二つの方が面白さが光る、粋だと思う。 昼寝して鳥獣戯画の中にをり 百歳の笑みをこぼしつつ星祭る 屋久杉が島を吊り上げ天に立つ
by misterwhite
| 2010-06-19 16:57
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