2009年 06月 07日
結果としての行動ギャップであるが、例えばプロジェクトの交渉でも譲歩、中断、決裂などの結果は、情報ギャップに起因する場合と文化的習慣などによる場合とがある。文化的習慣の相違も情報として持っていれば、それも情報ギャップの範囲内と考えることができ、そうすると情報ギャップこそが根本原因と言うことになる。以下、プロジェクト&プログラムマネジメント、P&PMの考え方を見てみる。 情報とは社会に無数に存在し、情報を有効活用するのは受け手の興味と感性によって決まる。興味とは目的意識であり、目的意識は業務、社会、集団の文化などによっても異なる。一般的に業務上のニーズが優先するが、国民性によっても差があるようである。 情報ギャップには知覚ギャップ、解釈ギャップ、価値・判断ギャップがある。これらは個人的ニーズ、経験、習慣、文化的価値の差で異なる。 ・知覚ギャップ 知覚ギャップとは、人によって情報収集が選択的であることである。ある人にとって価値ある情報も、興味のない人は見過ごしてしまう。 ・解釈ギャップ 同じ情報を入手しても、人によって、その意味づけや理由づけが曖昧であったり、誤って解釈したり様々である。時には、否定的に解釈するなどの問題が解釈ギャップによって生じる。 ・価値・判断ギャップ 情報の価値を決める際、個人的・文化的に類似性のあるものにはポジティブな評価を下し、類似性のないものにはネガティブな評価を下す傾向など、価値・判断ギャップがある。 う~~ん、まあ言っていることは当たり前なのだが、ではどうすれば良いかなのだが、要は情報収集分析を十分に行い、価値観の相違を十分に理解したうえで、十分に対策を練って対処すると言うことだろう。言うは易し行うは難しだが。先にも書いたが、自分だけでできると思わず、海外契約に詳しい弁護士を雇うとか、これまで海外展開に成功した企業とジョイントを組むとか、現地の海外プロジェクトの経験が豊富なエンジニアリング会社と協力するとか、経験や知識のある人の助けを借りて、自分自身の経験を積んでいくことであろう。これも、トップの認識如何だが。
by misterwhite
| 2009-06-07 09:36
| 人間学
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