2015年 01月 25日

日本のエネルギー基本計画の公表

  日本では、2014年4月11日に「エネルギー基本計画」を閣議決定した。そのなかで、<一次エネルギー構造における各エネルギー源の位置付けと政策の基本的な方向 > として、以下の分類を提示している。
 発電(運転)コストが、低廉で、安定的に発電することができ、昼夜を問わず継続的に稼働できる電源となる「ベースロード電源」として、地熱、一般水力(流れ込み式)、原子力、石炭
発電(運転)コストがベースロード電源の次に安価で、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源となる「ミドル電源」として、天然ガスなど
発電(運転)コストは高いが、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源となる「ピーク電源」として、石油、揚水式水力など
すなわち、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、そして安全が確認できた原発から再稼働させることと明記している。IPCC AR5と「エネルギー基本計画」に従い日本は、安倍総理が主導する「攻めの地球温暖化外交戦略」(技術開発と技術移転の枠組み)の実現を図っていくことになろう。今後の解析では、原子力の比率を30%程度から20%程度に見直すことが必要となろう。
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# by misterwhite | 2015-01-25 19:51 | 環境学
2015年 01月 24日

気候変動政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書(AR5)

 2014年4月には、気候変動政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書(AR5)の3つのワーキンググループの政策決定者向け要約が出揃った。そのなかで、新たな知見に対する考察をまとめておく。
 低い濃度目標レベル(二酸化炭素(CO2)換算で約450 ppm)を達成するためには、オーバーシュートシナリオも多くの分析で示されている。オーバーシュートシナリオは、特定の濃度目標を超える可能性を高め、早期の排出削減の重要性や技術開発・導入の重要性をより強調するものである。Z650オーバーシュートシナリオは、AR5で示されたRCP(代表的濃度経路)2.6(低位安定化)と4.5(中位安定化)の中間で、代表的な実効性がありかつ低位安定化シナリオである530ppmオーバーシュートシナリオとほぼ同等である。この530ppmシナリオでは、2100年に500ppm程度で1.8~2.0℃ の温度上昇となり、長期的に2.0℃を守る可能性は五分五分となる。一方、我々のオーバーシュートシナリオはゼロ排出シナリオのため、 2℃目標は達成可能であることが示されている。
 京都プロトコルの枠組みと排出権取引の有効性に疑問が呈された。しかしながら、自主削減目標方式では、削減努力が不十分なため、温度上昇が3.0℃未満と予想されている。やはり2℃目標達成には、国際目標型の削減目標設定が必要だと考えられている。しかしその実現可能性は現時点では低く、当面は2国間排出削減協調などの自主削減目標方式の実現に努めるべきであろう。
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# by misterwhite | 2015-01-24 12:00 | 環境学
2015年 01月 17日

レジリエンスエンジニアリング

 組織分析と言う新しい考え方が出てきている。すなわち、いわゆる故障やエラーを分析するのではなく、逆に頻繁に例があるうまく対応した事例を分析したらどうだろう、という観点が最近の事故分析の中では出てきている。そのキーワードが、「柔軟で復元力がある」という言葉で表される‘レジリエンス’概念である。これはリスクマネジメントの中で、「複雑かつ変化していく環境に対する組織の適応能力」と定義されている。おそらく、「流れ橋」みたいにすぐ復元できる仕組み、あるいはことわざとしてある「柳に雪折れなし」のように影響を受け流す構造、このようなものがレジリエンスだと考えられている。
 この考え方を工学応用しようとする‘レジリエンスエンジニアリング’という言葉があり、リスクマネジメントのJISで「システム環境は変化しても、破局的な状況を回避しつつ動作を継続させることを目的とする方策」と定義されている。その中では、事故の予防、事故に至らない対策、あるいは事故の悪化を防止した行為、あるいは緊急時に柔軟な組織対応をした、そういう良好事例を見ていこうというものである。この考え方は、実はヒヤリハットの精神そのものであるが、いずれにしても新しい分析方法が考えられている。
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# by misterwhite | 2015-01-17 20:12 | 安全学
2015年 01月 16日

事故とエラーのモデル

 巨大複雑システムにおいて、技術の巨大化・複雑化と高度化に伴い、安全・セキュリティ問題がハードウェアから人間そして組織の問題へと、次第に社会化する現象があらゆる技術分野で発生している。これに伴い、事故やエラーの形態や社会的な受け止め方、またその分析方法も時代とともに変化している。当初はドミノ事故モデルとヒューマンエラー、次いでスイスチーズ事故モデルとシステムエラー、そして最近のとらえ方は組織事故と安全文化の劣化、である。
 これらの事故の分析から安全を議論する方向に対し、新たな動向として、様々な事象の良好事例に着目して分析するレジリエンス・エンジニアリング、高信頼性組織、リスクリテラシーなどの研究手法も盛んとなりつつある。
 また、情報セキュリティ分野を中心に、人間の持つ本質的な弱さを利用してその人をある行動へと誘導する方法とその対策を検討するソーシャル・エンジニアリングも最近の研究テーマとして検討が始まっている。
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# by misterwhite | 2015-01-16 18:08 | 安全学
2015年 01月 15日

セキュリティに及ぼす人間特性とその対策

 情報システムなどの工学分野では、一般ユーザの心理的な弱点を利用する「ソーシャル・エンジニアリング」と呼ばれる攻撃が増加傾向にあり、情報セキュリティなどの技術的対策のみでは、信頼性を確保することが難しくなっている。ソーシャル・エンジニアリングの主な手法としては、他人になりすまして必要な情報を収集するなりすまし、ゴミとして廃棄された物の中から目的の情報を取得するゴミ箱漁り、清掃員、電気・電話工事人、警備員等になりすましてオフィスや工場等へのサイト侵入、後ろからPC情報を取得するのぞき見、などがある。
 ソーシャル・エンジニアリングは、人間の持つ本質的な弱さを利用して人をある行動へと誘導することであるが、情報セキュリティ分野以外でも多くの研究がある。その1 つに、チャルディーニの研究で、人間の弱さについて、体系化を図っている。チャルディーニは承諾誘導の戦術として「返報性」、「コミットメントと一貫性」、「社会的証明」、「好意」、「権威」、「希少性」の6 つをあげている。ソーシャル・エンジニアリングにおいて、犯罪心理学などを適用して、その対策も現在検討されている。
 プラントや輸送システムにおけるヒューマンファクタについての研究の歴史は長く、人間工学、行動認知学、認知心理学など多方面から研究がなされており、近年は、情報セキュリティ分野においても、ゲーム理論やインセンティブメカニズムなどの心理学や経済学知見を活用する動きがある。しかし、人に由来する主観の問題を扱うため、活用の困難さも指摘されている。また、システムのリスク管理の観点からは、人に心理や行動に由来するリスクを低減するだけでなく、リスクの変化を制御して、システム全体のパフォーマンスの変動を抑制するなど、復元性(レジリエンス)の高いシステムの実現が期待されている。
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# by misterwhite | 2015-01-15 20:48 | 安全学
2015年 01月 13日

文脈の中での限定合理性と神の目から見た判断

 認知科学や認知システム工学の分野では、人間は必ず情報制約がある中で、文脈(コンテキスト)に沿って考え合理的に判断している。それを外部から後付で見るとエラーであると判断されることがある。これを、「文脈の中での限定合理性」と呼んでいる。
 組織の不条理な行動は、これまで人間の持つ非合理性で説明されることが多かったが、最近は人間の持つ合理性がその原因であると考えるアプローチが出てきた。組織(行動)経済学の3つのアプローチを示すが、取引コスト理論、エージェンシー理論、及び所有権理論の3つの理論に基づいている。その共通の仮定は「限定合理性と効用極大化」である。
 したがって、これからの人間を対象とする工学では、エラーの起こしやすい社会の文脈を見つけていく必要がある。つまり、エラーとは何かを分析するのではなく、エラーを起こす社会の文脈を分析する方向に考え方が変ってきている。この方向は、エラーの内容を基本的に扱う従来の人間工学の範囲を超えているから難しいのは事実である。しかし現在は、安全と人間を取り巻く環境要素との関連性の視点でエラーを分析しなければ対策に結びつかない時代になってきていると認識すべきであろう。対策は、人間の持つ合理的な特性に合わせるべきである。
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# by misterwhite | 2015-01-13 20:00 | 安全学
2015年 01月 12日

リスク概念

 4年ぶりに再開したにしては、結構連続して書き込んでいる。と言っても、本や論文や解説記事からまとまりの良いところを摘み食いしているだけだけど・・・ただ5年もブログを書いてきたので、既に同じようなことを書いているかも知れないが。と思って、少し過去の記事を見直したが、へ~~こんなことを書いていたんだとか、この記事今度の本に使えるな、とか自分で書いておきながら結構面白く読んだ。

 リスクは安全概念の対比で議論できるが、その確率論的な定量性により、より具体的に安全を考察できる。例えば、技術システムの安全性をどこまで高めるかは、リスクベネフィット解析に基づくリスク解析の結果と安全目標の比較により定まり、またさらなる安全性向上の要否は、コストベネフィット解析による様々な代替案によるリスクの改善度合いとそれにかかるコストのトレードオフに基づき決定できる。ある技術システムが社会に受容されるか否かは、そのシステムが持つベネフィットとリスクのトレードオフにより決まるので、そのシステムが所属する産業分野における同等の技術システムが持つベネフィットとリスクとを比較することが、システム選択において重要となる。
 リスクは、一般的には「危険性」と訳され、「危険なことがら」あるいは「危険なことがらの発生する可能性(確率又は頻度)」としても理解されている。リスクには、健康に対するリスクのみならず、環境リスク、投資リスク、企業経営リスク、政治リスク等様々なリスクがあるが、技術システムとしては、健康リスク(その中でも主に死亡リスク)を取り上げる。代表的な指標は4つ。
(1)年間死亡率
(2)行為当たりの死亡率
(3)ベネフィット当たりの死亡率
(4)寿命短縮
 リスクは専門的には、危険源(ハザード)が災害・被害(死亡、健康傷害、財産損失など)となる可能性として理解されている。危険源(ハザード)は、そうした災害・被害を引き起こす潜在的源(例えば、地震、火事、高圧電源、病原菌、有毒ガス、放射能など)のことである。具体的には、リスクとは「ハザードによる被害の大きさとハザードによる被害の発生確率の組合わせ」と定義されている。そしてこの組合わせを〔被害の大きさ〕×〔被害の発生確率〕として表現した場合、危険なものや危険な状態を共通の尺度で考えることができるようになる。
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# by misterwhite | 2015-01-12 17:31 | 安全学
2015年 01月 11日

エネルギー科学とは

 エネルギー科学とは、地球核物理として宇宙創生と宇宙の一部としての元素や地球の歴史を紐解きそこから素粒子論としてのエネルギーの起源について考える学問である。さらには、この視点から地球を取り巻く地球環境、エネルギー問題、そして経済のトリレンマの問題を整理し、ついでこの問題を解決するためのエネルギーシステムの構成を検討するところまでを含む。
 エネルギー科学は、時間・空間共にマルチスケールの学問である点が特徴的である。質量がゼロの素粒子から宇宙(我々の銀河系には約2000億個の星が含まれて、宇宙には銀河が数千億個存在)まで、宇宙創成の温度1032Kから宇宙の晴れ上がりの温度3Kまで、プランク時間10-43秒から宇宙創成138億年の歴史まで、数十桁の世界を描いている。このマルチスケールの世界のつながりが想像できると、エネルギー科学が理解できる。
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# by misterwhite | 2015-01-11 21:50 | 環境学
2015年 01月 10日

世代間公平性

 先に衡平性の議論をしたが、これは現在生きている我々だけの議論であるが、世代間倫理の議論がこの先の問題として残っている。
 中国、インドやブラジルのように途上国といえども大国として過去の森林伐採による排出責任の大きさも明らかである。それ以上に、将来世代に対する途上国の責任の大きさもまた明らかである。
 世代間公平性の議論は、同世代のNIMBY問題と同じで、リスクの受益者負担原則が成立しないため、リスクベネフィットで何らかの代替ベネフィットを提供するしかない。NIMBY問題の補償金はあまり有効ではなく、地域共生の道を探すことになろう。世代間衡平性では、事前警戒原則に則り、最大限の削減努力を早急に始めることに尽きる。
 ミニマムは将来世代に選択肢を与えられること、もう少し積極性を持つと将来世代に研究開発能力(知的贈与)と成果を残しておくこと、さらに言うと社会資本(公共財、きれいな大気とか永続的なエネルギー源とか)をきちんと残してあげることであろう。
地球温暖化の問題では、現世代がミニマムの成長で我慢し将来世代のために対策費用を捻出する努力(持続的発展の概念そのもの)をしてきた実績、研究開発により新たな革新技術の芽を提供すること、原子力や再生可能のような長期のエネルギー源を確保しておくこと、が大切であると考えられる。
気温上昇への歴史的貢献(排出量)で、発展途上国が先進国を責める構図があるが、将来世代への公平性を問えば、少なくとも今後に大幅な排出が予想される国々(中印など)には大きな責任がかかることを認識する必要がある。
将来世代への発展途上国の責任を考慮すると、やはり先進国からエネルギー環境技術を移転することにより、早急な環境技術の高度化と大幅な環境製品の普及が必要とされる。
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# by misterwhite | 2015-01-10 11:10 | 環境学
2015年 01月 08日

気候変動・地球環境問題の特徴

 気候変動・地球環境問題の特徴は、時間スケールと空間スケールと大きく二つの問題があることである。まず環境影響に時間遅れがあること、そしてまたその時間遅れに大幅な相違があることである。すなわち、たとえここ数十年でCO2排出抑制を実施できたとしても、その濃度安定化には百年程度、またその影響としての気温の安定化には数百年の、さらにその影響としての海面上昇に至っては、数千年に及んでいる。このため、数千年を対象とする科学的分析や百年を対象とする技術開発評価や数十年を対象とする経済分析、そして具体的な政策は政治に左右され1年程度で揺れ動く実態があり、取り扱える時間範囲の相違が大きく、整合性が取れた統一的な対策立案が非常に難しいことが分る。
 いずれにしても、今対策しなければ不可逆的な地球レベルの影響が避けられないので、将来世代への責任から世代間倫理(Inter-Generation Ethics)の議論として、事前警戒原則(転ばぬ先の杖原則とも呼ばれる、以前は予防原則と呼ばれていた、Precautionary Principle)に基づく行動あるのみである。事前警戒原則は、と説明され、も取り上げられる。
 空間スケールの問題としては、地球全体の問題であり、世界として、地域として、国家として、個々の組織として、そして個々の人間として、何ができるのかを問われていることである。そしてその対策を、整合性を持って制度設計し実現することの難しさである。今検討されている方策は、国別削減目標、京都プロトコル、ポスト京都プロトコルなどのトップダウンアプローチとセクター別削減目標、技術対策などのボトムアップアプローチの両面から検討されているが、これを統一的にまとめあげる努力が望まれる。
 いわゆる環境問題は、ある地域において、加害者と被害者が明らかとなる場合が多く、規制、経済政策、自主努力などの対策が比較的有効であった。また、フロン問題は地球規模の政策が成功した例と言われるが、主に電気業界が代替フロンを採用することにより、すなわち技術対策により解決することができた。地球温暖化問題は、加害者と被害者が同じ人間であり、またあらゆる対策が必要とされるので、特に国家レベルでの対策が要求されるので、経済発展と環境対策とのトレードオフで「持続的発展」を実現すべく世界レベルで統一的に対策立案する必要がある。
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# by misterwhite | 2015-01-08 11:47 | 環境学
2015年 01月 07日

衡平性指標の考え方

 地球温暖化問題は、地球レベルの問題であるため、CO2削減に向けて総ての国が最大限の努力をすべきであることは誰でも簡単に分かることなのだが・・・しかし、現実には先進国と途上国、豊かな国と貧乏な国、資源が豊富な国と過少な国、人口の多い国と少ない国、などの相違があるため、衡平な削減の意味を共通化するのは至難の業である。「共通だが差異ある責任」の言葉は良いのだが、実際の議論ではもめる原因になっている。このため、この分野では様々な視点から衡平性指標が提言されその意味や有効性が議論されている。

様々な機関から多様な衡平性指標が提言されているが、整理すると責任論と能力論と実効性(とコスト)の3種類で、それを細分化すると8項目の指標に分類できそうである。
1.責任(温暖化寄与度、大気への権利)
             -発展途上国が先進国を責める構図
・気温上昇への歴史的貢献(排出量)
・一人当たり排出量  -平等論か
・国の絶対排出量
2.能力(支払い能力) -発展途上国と先進国の差異ある責任
・国内総生産:GDP、 一人当たりGDP
・人間開発指標:HDIと一人当たりGDPの組み合わせ
3.実効性(削減ポテンシャル)‐合理的だが、先進国間の衡平性か
・生産原単位あたり排出量
・GDP当たり排出量    ‐平等だが、発展途上国間の衡平性か
・限界削減費用      ‐先進国間の衡平性

別の視点として、先進国と発展途上国では目標とすべき指標が異なると言う考え方により、以下のような差別化も提案されており、現実の削減方策決定の際はこの配慮が重要となろう。
1、横軸の衡平性の確保(horizontal):
   同じ経済水準の国(先進国等)において、対策によるコストの増加(限界削減費用)を一律化
2.縦軸の衡平性の確保(vertical):
   異なる経済水準の国(先進国と途上国間)において、対策によるコストの増加を一人当たりGDPの違いに応じて異なるように設定

これは、指標の分類と言うよりは、衡平性を実現するための方策の分類であるが、このアプローチの相違によっても指標の取り方も異なる。
 1.トップダウンアプローチ(国別削減目標、京都プロトコル、ポスト京都プロトコル)
2.ボトムアップアプローチ(セクター別削減目標、技術対策)

これをどうやって議論できるかも難しいところではある。これに加え、各国の自助努力だけではなく、途上国支援のあり方の議論も加わるので、各国の利害が交錯する。この辺の考え方はまた書いていきたい。
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# by misterwhite | 2015-01-07 21:20 | 環境学
2015年 01月 06日

合理的なリスクベネフィット評価

 何と、2011年の5月以来だから、4年ぶりだ。まだブログが残っているのに感心した。
 メーカの研究所から大学へ、そしてさらにシンクタンクに移るという事態で、なかなか書く余裕がなかったのも事実であるが、フェースブックを始めたらそちらの方が気楽だからというのが実は大きい。いずれにしても、どちらもそれぞれの特徴があるので、ブログもたまには書いていこうかと思っている。

 環境エネルギー問題では、合理的なリスクベネフィットの議論に基づき、エネルギー産業の課題を評価すべきである。例えば、原子力の真のリスクは他産業に比べ圧倒的に低く、真のベネフィットは圧倒的に高いが、社会的受容は低い。しかし、クリティカルインフラストラクチャは国家百年の計として考えなければならず、合理的なリスクベネフィット評価が必要となる。であるから、原子力と化石エネルギー、再生可能エネルギーとの比較で議論する必要がある。
 しかしながら日本においては2015年1月の時点において、2011年3月11日の福島第一原子力発電所の事故後にすべての原子力発電所が停止したが、方針未定のまま既に4年が経過し、原子力発電所が再起動できず、以下のような問題が生じている。
・地球温暖化(CO2排出量増加)、エネルギーセキュリティ(エネルギー自給率低下)
・化石燃料費支払いによる国富流出、産業技術力低下、と電気料金高騰
・避難の継続と健康被害(実際は、放射線リスクより心理的課題のリスクの方がはるかに大きい)
この課題は、一企業の責任ではなく、国家のエネルギー政策の中に位置づけるべきものである。
 ところで巷の議論を見ていると、原子力発電所の推進か廃止かの二分論が多いが、本来は合理的なリスクベネフィットに基づき議論にすべきであろう。
 一般に、技術システムの受容には、そのシステムの有用感と安全・安心の両方が必要であると言われている。これはすなわち、ベネフィットとリスクのトレードオフをしていることになる。
 安井はHP「市民のための環境学ガイド」のなかで、3種類のエネルギー源を以下のように形容している。
・化石燃料:見かけは普通の人間のように見えるが、実は地球を破壊する悪魔
・原子力:一見は魅力的な人物だが、本性を見せると暴力的危険人物
・自然エネルギー:いかにも善人を装うが、実は気まぐれな浪費家
どれも一長一短があるので、そのすべてをうまく組み合わせていくことが肝要である。これもリスクベネフィットのトレードオフで異なるトラを飼い慣らしていく努力が望まれる。
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# by misterwhite | 2015-01-06 22:01 | 環境学
2011年 05月 22日

事故の特徴

 一月以上のブランク。企業の研究者から大学の先生に変身して一月半。会議と雑用の多さにうんざり。大企業も書類が多く人間関係が大変だし、いささかうんざりしていたのだが、大学の形式主義も凄いものがある。とにかくブログを書く余裕がない。本当に久しぶりに時間がとれた。

 さて今日は、これまでの原発関連の事故を振り返る。
 1979年にスリーマイル島(TMI)原子力発電所で起きた事故は、補修員と運転員のヒューマンエラーが重畳して深層防護の障壁をつきやぶった事故。
 チェルノブイリ原発事故は、安全文化の不在!につきる。「チェルノブイリの遺産」は、援助に依存する心的傾向、誇張された情報に基づく将来への漠然とした健康不安、生活を自ら切り開く意欲を失わせたことにある。
 JCO事故は、永年の安全文化の劣化による、深層防護の形骸化。
 福島第一事故は、レアイベントの扱いと危機管理の不手際の二つの問題がある。
 レアイベント(高影響低頻度事象)は、たとえ低影響高頻度事象と同一リスクでも、扱いが困難となる。所謂、想定外事象として扱われることが多い。要は、想定することのリスクベネフィットの問題となる。起こらなければ金の無駄使いやバカと言われ、起こってしまえばなんで想定しなかったのかと非難される。しかし、一度発生してしまえば、対策せざるをえまい。
 ではその想定された事象が発生した時、大規模災害は単なる被災者で、原子力発電所はけしからんと言われるべきなのか、が問題だ。事故を問題にするなら、想定していたのだから2万5千人の死者を出すような事態は防げたはずだ。要は、国策としてのインフラストラクチャの扱いの問題で、国家政策として対応すべきことで、一企業の問題にすべきではない。
 もう一つの問題は、危機管理の不手際で、これは検証が必要だが、糾弾されるであろう。まず初期対応の遅れ、意思決定の遅れ、外部支援要請の遅れは、致命的であった。次に、政府(管総理)、官僚(保安院)、当事者(東電)の連携のまずさもひどすぎ。最後に、緊急時の情報公開のお粗末さも目も当てられない。
 結局は組織文化の問題なのだが。現場の人材は優秀なのに、意思決定者のお粗末ぶりはどうもなあ。そういう組織作りが問題なのだが、日本人の特性だから対応は難しい。
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# by misterwhite | 2011-05-22 20:58 | 安全学
2011年 03月 30日

福島原発のシナリオ-今後の対応

課題を時間軸に沿って整理し、それを国民に開示することが望まれている。おそらく以下のステップ4が確立した時点で退避勧告解除の議論が始まる。ステップ5からは1サイトの問題でなく、原子力界の問題として議論する。
ステップ1:まず水を掛け続ける(冷却とFP(核分裂生成物)閉じ込め)
ステップ2:電源復旧(通常のECCS(緊急時冷却系)とRHR(残留熱除去系)を使えるようにする)
ステップ3:最終ヒートシンクである海に熱を逃がす道筋を作る。RHRと熱交換器を介したRHRS(海水冷却系)の2つの閉じたループの確立。このためには海水を真水に入れ替える必要有。さらにその海水のフィルタを介した制御された放出の確立
ステップ4:破損した格納容器の修理と圧力容器の上部をシールする手立てを取り、フィルタを介した制御されたFP放出の確立

ステップ5:今後の原子力プラントの改修・設計
今回の事故の規模からして、十分な検証とそれに基づく現実的な安全解析及び安全設計への見直しが必要である。管理強化では受け入れられず、抜本的な安全設計改良により国民の理解を得る必要がある。以下は例。
・全電源喪失時冷却の多様化 -自然循環、自然落下の冷却系等を追加
・全電源喪失時最終ヒートシンクの多様化 -米国のような自然空気冷却システムを追加
・津波を安全上の想定事象とし、対策を強化
-海水冷却システムまで含めた冷却機能、電源、燃料等を建屋の中に入れる
-建屋の津波対策を強化
-建屋の設置高さを上げる
-堤防の高さを津波歴史最大高さ以上とする
-新規立地(あれば)では、津波の置きにくい立地条件とする

ステップ6:今後の原子力発電のあり方
今回の事故の規模から、日本だけでなく世界的にも、原子力発電のあり方が議論されるであろう。その時は、地球温暖化やエネルギーセキュリティの課題と原子力発電のリスクとの相関で議論されるべきと考える。
もし、原子力が国民にまた世界の人々に受け入れられたとした時には、原子力発電のあり方は社会インフラシステムをどう構築するかの国家戦略の問題の一部だと考えられる。千年に一回しか起こらないことを社会インフラ設計にどう反映するかの議論となる。例えば、堤防(釜石だったかスーパー堤防があっけなく損壊)、港湾施設、原発、火力発電所、送電線、ガス、石油、道路、通信網、それら総てを対象として国家として社会システム設計すべきなのか?の問題である。その時は、やはりリスクベネフィットの考え方で判断する必要があろう。
これらがきちんと議論されたうえで、原子力規制のあり方、原子力の開発体制や規制体制、について考え直す必要があろう。
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# by misterwhite | 2011-03-30 22:11 | 安全学
2011年 03月 28日

福島原発のシナリオ-現状理解

・原子炉の安全では、「止める・冷やす・閉じ込める」の3つの要素が重要
1. 止める                        ――――――――――――> ○
 マグニチュード8の地震にもかかわらず1~3号ともプラント停止(スクラム)に成功
再臨界を危惧する声もあるが、軽水炉のウラン濃縮度ではまず起こりえない

 今回の事故はスリーマイル島事故に類似(チェルノブイリ事故ではない)
・ 核暴走していない(スクラム成功)
・ 福島原発は水炉と呼ばれるタイプであるため、最も人体に影響の大きいヨウ素の閉じ込め効果が大きい(スリーマイル島事故では、希ガスは250万Ci出たがヨウ素がわずか15Ciだったため、健康影響がなかった)
 これからも、外からの放水は格納容器や燃料プールの冷却にも有効だが、ヨウ素閉じ込めのためにも重要である

2. 冷やす                       ――――――――――――> ×
 津波の影響で冷却機能に加えそれに必要な電源がほとんど失われ、達磨さん状態での対応となった。早期の外部電源復旧とそれまでの取りあえずの間の冷却のためにも外部の支援が必要だった。

3. 閉じ込める(基本は冷却機能、これが健全なら格納機能も健全、今回のように規定の冷却機能が喪失すると、圧力容器内が高圧のため冷却機能を生かすために低圧にしたいがそのためには内部の物質を放出することになり、格納の機能と矛盾する)       ―――――――――――> △
 燃料が露出したため、燃料ペレットと燃料被覆管の閉じ込め機能は一部喪失したと思われる。しかし、水位が燃料長4mの1/4まで冠水すれば蒸気冷却で十分冷却されるとの実験結果もあり、半分程度あれば小規模の損傷と想定できる。
 事故時には圧力容器と格納容器の健全性が重要となるが、上記のように炉心溶融は進んでいないと考えられ、少なくとも圧力容器は健全性を保っている。一部格納容器の健全性が失われていると疑われている。ヨウ素が放出されているが半減期が8日と短いので炉心から放出されたと考えられる。また格納容器の破損は十分考えられるが、放出放射能量からすると小規模と想定できる。
 シビアアクシデント時には、水蒸気爆発はまず発生しないと考えられている。しかし炉心と燃料プールでは燃料被覆管のジルコニウム温度が上がると(千度以上)水-ジルコニウム反応で生成される水素による水素爆発の可能性は高く、この早期の対策が望まれた。

4. 燃料プールの冷却機能(2.と同様)          ――――――――――――> ×
 停止後1年でも定格出力の0.1%の発熱があり、長期の冷却機能喪失は大きな問題。これは、本当に想定外であった。
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# by misterwhite | 2011-03-28 22:05 | 安全学
2011年 03月 26日

危機管理では、情報と意思決定の一元管理が重要

 今回の福島原発の作業員の被曝は全く管理がプアで、どうも東電の体質がここでも現れたようだ、自衛隊も消防も警察もきちんと被爆管理ができているのに、専門家集団のはずの東電がこんなでは恥ずかしいと思う。

 財産保全体質と隠蔽体質が初期の対応を遅らせたと思うが、今後に安全管理の杜撰体質でトラブルを再発しないか気になるところだ。
 ヨウ素やセシウムは燃料から出るもの、コバルトは配管などから腐食滲出して放射化した腐食生成物で主に炉心に集まっていると思われる。3号機は炉心は健全だったと思ったのだが。なぜこんなものが出てきたのか、現場ならもう少し察しが着くだろうと思うので、もう少し説明して欲しい。ここにも東電の隠蔽体質と言うか、数値や誰でも分かっている事実しか述べない、皆が知りたがっている何故かとかそうするとどうなるのかの予測などは責任が取れないから発言できないと言う発想(本当は逆で、こういう事態を引き起こしたのだから、分析や予測を述べることが責任を取ることなのだ)が、この期に及んでも続いていることが気になる。

 危機管理では、情報と意思決定の一元管理が重要だが、今回は官邸と保安院と東電がそれぞれ別個に対応し情報の伝言ゲームが行われているように見える。聞くところによると、一元管理すべき緊急時対策支援室も津波の被害で機能しなかったそうだが、これが一因になったのではないだろうか?
 SPEEDIも10kmの非難区域も緊急時訓練も、ちゃんとありきちんとやってきたはずなのだが、やっている人たちが本気にせず形式的にやってきたことが、今回のような現実の前に右往左往してしまう一因になっているように思う。
 今回のような事態が発生したとき、事故対応している人々に、リスク評価やシビアアクシデント解析をやってきた人たちが想定するような危機的状況に対する想像力が働いていない感じがする。だから後手後手になってしまう。
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# by misterwhite | 2011-03-26 21:34 | 安全学
2011年 03月 21日

危機管理と責任者

 これは噂かも知れないが、数日前のことだがあろうことか東電幹部は後のことは消防と自衛隊に任せて逃げたいと言ったとか言わなかったとか…実は保安院の安全管理の責任者(確か十数名と書いてあったようだが)はとっくに現場から逃げだしているという話も聞いている。危機管理の意識以前に社会的存在である原子力を守るという責任感が欠如している。
 メーカの日立と東芝は、プラントを設計し作った会社の責任として、各社千名近くの技術者を支援に出しているようである。また原子力安全基盤機構が保安院を全面支援しているはずである。だがその顔が見えないのも気になる。そして様々な予測評価もしているはずだがその結果も全く出てこない。本当に顔を見せ実態を語るべき現場の人の声が全く聞こえてこない。こういうことが情報隠ぺいと言われ、東電や保安院への不信感へとつながっている。
 責任者の顔が見えない。プレス発表でも椅子に座っている幹部は何も知らず(ならお前たちが後ろに立っていろと言いたい)、後ろに立っている担当者レベルが答えている様子が見える。しかもその担当者が内部の実情をすべては把握していない。福島第一サイトの所長はどこにいるのだろうか?彼が今回の究極の責任者であり、情報を集約し対応を決定し、そしてそれを保安院なり国なりメディアなりにきちんと報告するのが務めであろうに。
 地球温暖化のために、炭酸ガスを出さずエネルギー量が大きく確立した技術である原子力の評価と期待には高いものがあった。そして地球温暖化だけでなくエネルギーセキュリティの点からも重要なため、各地域で開発の機運が盛りあがり原子力ルネサンスともてはやされていたのだが。これからまた失われた十年が待ち受けられているのかもしれない。いやもしかすると、もう日の目を見ない結果となるかもしれない。しかしそれは、地球温暖化の対策が世界規模の喫緊の課題だとすると、人類にとって大変制約の大きな生活を余儀なくされる結果となる可能性が高い。東電幹部にこのような認識があるのだろうか?自分たちだけの事故ではないのだが。
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# by misterwhite | 2011-03-21 11:16 | 安全学
2011年 03月 19日

福島原発の対応遅れと情報開示の不明朗さ

 福島原発に少し光明が見えてきたか?とにかくここを乗り越えないと後がない。ここまで何度も回復に向かう岐路があったのだが、そのたびに東電あるいは保安院は決断できない、あるいは決断した時には時すでに遅しと、対策が後手後手に回っている。最初の日はマグニチュード9の大地震に見舞われそしてその後10メートルもの大津波にも襲われそれでも健全性を保っているようにも見え、大したものだと思われていた。その後数日の対応は被災者の上にこんなトラブルに見舞われ大変なことでご苦労様、良く頑張っているという好意的な見方が多かったのだが、その後も継続的に発生するあまりにも対応の遅れそして情報開示の不明朗さのお蔭で、今ではこの事故は天災ではなく人災とまで言われている。
 最初の水素爆発も予想できていたので、本来回避できたはずだが、それはまだそこまでとは想像できなかったという弁解もまあ有りかとは思うが、2度目の爆発は弁解の余地がない。建屋上部に何が何でも穴をあけて水素を逃してしまえば済むことなのに。海水を注入する件にしても早くから多くのルートで要請があったそうだが、東電幹部が渋ったそうだ。これを急いで実施していればこれほどひどくならなかったであろう。この事故を拡大させたのは、自己の保身に走り、徹底的な対策を講じなかった意思決定すべき幹部ある。
 そして一番の問題は、崩壊熱を除去するために水を大量に注入する必要があることそして最終熱シンクとして海の水が必要なことが分かっていて、そしてそのための電源や機器が全くなく、しかも東電だけではそれだけの機器類の復旧も調達も不可能だと分かっているのだから、早め早めにその旨を公開し多くの人々の協力や支援を要求しておけばここまで拡大しなかったことだ。多くの人から情報隠ぺいと批判されているが、おそらくその気はないのだが結果的にはそうなってしまっている。しかし、様々な事故を分析すると分かることだが、こういうことこそが事故を拡大する要因になっているのは共通だ。
 要は対応の遅れも情報開示の不徹底も、幹部に危機管理の意識が全くないことが根本原因である。
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# by misterwhite | 2011-03-19 21:17 | 安全学
2011年 03月 14日

大地震・大津波に見る日本人

 今回の大地震・大津波における日本人の対応を見ていて、本当に日本人に誇りを覚えてしまう。
 この大惨事に秩序立って逃げる、被災したにもかかわらず暴動や盗難など全く起こらず、避難所の不都合にも耐え忍んでいる姿をみると頭が下がる。自治体そのものが存在しなくなっても、互助精神で助けあう姿勢も素晴らしい。
 また、様々なところで事後の対応に頑張っている人たちにも尊敬の念を持ってしまう。もちろん、消防、警察、自衛隊などの方々の献身的な努力も凄い。彼らにも家族をかかえや家の問題もあるのに、頑張っていることを考えると、本当にごくろうさまと言いたい。
 翻って、政治家と役人とかのレベルの低さがどうして???と叫びたくなるくらいにひどい。同じ日本人とは思えない。
 安全屋として、安全の問題を考えるときに、人間特性そして日本人の特性をどうしても考慮せずにはいられないのだが、そのとき日本人の良さと悪さがあるわけだが、どうも良く言われる日本人は、下士官として超優秀(因みに、兵士:ロシア人、下級仕官:フランス人、参謀:ドイツ人、将軍:アメリカ人、と言われる)だから、被災地の人々は素晴らしいが、政治家や役人などは危機管理能力の無さが露呈してしまうということだろう。
 まあとにかく、悪い点は何とかしてほしいが難しそうである。もうやはり、一般大衆のレベルの優秀さで日本の将来を築いていくしかなさそう。
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# by misterwhite | 2011-03-14 22:13 | 人間学
2011年 03月 13日

この大地震にチェーンメイル

 今回の大地震、大津波は、東日本巨大地震と呼ばれているようだが、その被害の規模、死者、行方不明、財産価値喪失から見ると東日本巨大津波と呼ぶべきかもしれない。地震もマグニチュード9.0と日本の地震の記録更新で、世界でも史上4番目だそうだが、それ以上にこのような津波と言うより凄い大洪水を見たことがない。おそらく地震のエネルギーが大きくそして長く続いた分がそのまま津波の大きさとその持続性になりそしてそれがリアス式海岸で増幅されたと言うことだろう。
 我々東京に住んでいる人たちは、交通手段がなく会社に泊まったり数時間歩いて家に帰ったり、そして家では花瓶や食器が割れたり程度で済んでいるのだが、東日本の被害は想像を絶するものがある。思わずテレビにくぎ付けとなってしまう。被災者も大変だが、ここからの復興の難しさを感じてしまう。しかし、それとともに、日本人らしく被災をしっかり受け止めまた既に復興に向けた動きも見られ、頼もしさも感じた。
 この多くの人々が被災しそして被災した中で事後対策に専念している人たちに対し大変失礼な、そして一般の人々の不安をかき立てるようなチェーンメイルが行き交っているようだ。
 私が知っているのは、コスモ石油の火災が原因で関東地方に黒い雨が降り非常に危険だから外出しないようと言うような内容だった。公式見解では、燃えているのは天然ガスだから影響は小さいということだったし、風向きからしてごく一部の地域にしか影響はなく安全なはずだと思う。 
 もう一つは福島原発で、あの爆発で放射性物質がばらまかれ、関東地方は住めなくなるから関西に逃げた方が良い、と言うような内容らしい。少なくともモニタの結果を聴いている限りでは、外部への影響は小さいのだろう。第一、現場の人たちはその中でずっと働き続けているのだ。
 福島原発は以前の北陸の大地震で柏崎原発が安全に停止したように、停止するところまでは完全にうまくいったらしいのだが。まあそれでもその後の処理は大変なことだったのだろうが、今回はそれに加え、想像だが、あの悪魔のような津波の影響で冷却に使う機器や電源が水浸しになって使えるものが少なくなり、現場の人たちは大変な思いで善後策を講じているものと思う。おそらく地震以来ほぼ完徹で対応しているだろう。
 様々な企業は、この被災の中で、例えば家族が亡くなったり家が流されたりするなかでも、被災現場で復旧に向け最大限の努力をしている最中に、このように心ないメイルを流せる人の人間性が全く理解できない。
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# by misterwhite | 2011-03-13 21:20 | 安全学
2011年 03月 03日

情報漏えい防止 ASEANと連携

 ずいぶん久しぶりの更新。その間に入試のカンニングが大騒ぎ。結局、単独犯だったようだが。しかし、インターネットは犯罪まで行かなければ匿名性が高いかもしれないが、犯罪と認定された時点ですべては明らかにされる方十分に気をつけないと。そう言えば、相撲部屋の話題でも、携帯でたとえ消去してもメモリを調べれば履歴が分かってしまうので、情報系の犯罪に秘密はあり得ないということなのだろう。
 と言う話ではなく、実はこんどの話も中国問題なのだ。
 日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)がサイバー攻撃対策や情報漏えいの防止に向けて国際的な連携を強化していくことになったのだが、その根本原因が中国にある。
 サイバー攻撃は、中国が発信源のものが多いとの指摘が国際的に多く、今回の連携もその点を念頭に置いたものなのだそうだ。
 「日・ASEAN情報セキュリティ政策会議」は、今月7日から2日間の日程で東京都内で開かれ、各国から局長級の担当者が出席する予定だそうだ。で、そこで話し合われるテーマには、原子力発電所や交通機関、金融機関など、被害を受ければ社会的影響が大きい施設を狙ったサイバー攻撃対策についてだそうだ。この手の問題でも日本の技術は優れているそうで、それをASEAN諸国と共有するのが目的だとのこと。
 しかし、まあエネルギーでも資源でも環境でも金融でもサイバーセキュリティでも、中国の強引で傲慢な態度は目に余るものがある。対抗すべきアメリカは弱気だし、ロシアは便乗することしか考えていないように見えるし、困ったものだ。
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# by misterwhite | 2011-03-03 22:00 | 時事問題
2011年 02月 24日

北朝鮮でも大衆が立ち上がり始めたか?

 ムバラク大統領やカダフィ大佐など、大衆の圧力に抗しきれない状況が続いているようだが、日本のそばの独裁国家でも大衆が騒ぎ始めたようだ。
 「北朝鮮・新義州で数百人規模のデモ発生」と言う記事があった。消息筋によると、「住民たちがどこで耳にしたのか分からないが、エジプトやリビアで起こった反政府デモの情報をやりとりしている」と語ったそうだから、やはり独裁国家の圧力に抗する大衆の造反が新たなうねりになっているような感じだ。
 もうひとつ別の記事では、「明かりやコメを求める北朝鮮住民の声」だそうだ。北朝鮮で金正日(キム・ジョンイル)総書記の誕生日を2日後に控えた14日、平安北道定州、竜川、宣河などで住民数十人が集まり、同時多発的に「明かり(電気)とコメがほしい」と訴える騒動が起こった。最初は数人が「このままでは生きていけない。明かりをくれ、コメをくれ」などと叫び始めたのだが、間もなく多くの人たちが家の外に飛び出し、隊列に加わったという。

 もっとも、「金総書記、特殊機動隊の組織を指示」とさすがに独裁者、この辺の対応は早い。
 専門家筋では、そこに反体制の動きが現れ始めたと見なすべき根拠はない。北朝鮮の住民たちは、抵抗の旗を掲げる力もないほど飢えており、また住民同士が怒りの感情を伝え合う通信インフラもない。しかも指導者同志とその子分たちは、住民の抵抗を大砲、迫撃砲、航空機による爆撃などで弾圧するリビアのカダフィ大佐と同じ部類の人間たちだ。
 まあ、ベルリンの壁もソ連の体制も崩壊するのは本当にあっという間だったから、まあリビアも北朝鮮もどうなるか予断を許さない感じだ。
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# by misterwhite | 2011-02-24 21:47 | 時事問題
2011年 02月 22日

役人の責任逃れと形式主義はいずこも同じ

 元厚生労働省の医系技官の女性が学会のメイルマガジンに描いている内容で、2つの記事がある。一つは「役人が牛耳る限り「医療イノベーション」なんて夢物語」で、もう一つが「新型インフルエンザ騒動は必ず繰り返される」と全く違うテーマの記事だ。が、共通しているのは、役人の責任逃れと形式主義、そしてそれは何を意味しているかと言うと、公僕として国民に視線を向け国民のために何ができるかを考えるべきなのに、全く一顧だにしていないことだ。

 実はこの記事の内容はずいぶん以前に読んだことがあり、このブログでも取り上げたことがある。でもまた新たに見たので再度取り上げる。
 「政府は2009年4月28日から6月18日までの検疫強化期間中、航空機と船舶の乗客など346万人の検疫を行った。その中で見つかった新型インフルエンザ患者はわずか10人だった。
 インフルエンザは強毒性か弱毒性かにかかわらず、症状だけでは他の疾患と区別できない。また、症状が出る前の潜伏期間中にも他の人に感染する。つまり、水際でウイルスの侵入を食い止めるためにいくら人手と税金を投入しても、必ずすり抜ける人はいるわけで、この方針に医学的合理性はない。
 こんなことをしても国民の不安をあおるだけだし、経済損失というマイナス面もある。関西地域だけで経済損失額2383億円、雇用喪失1万8097人で、特に観光関連産業への打撃が大きかったという報告もある。この方針自体が国民の不利益なのだ。」
 とまあ、良いことなしの対策なのだが、結局は一所懸命がんばっていますと言う存在証明のためだけで、本当に国民の生命などどうでも良いことが分かる。それを反省せず、今回のインフルでも同じ対策をとっているようだし、それどころかそれを良いことに権限強化を図っているらしい。

 次は、今非常に騒がれているイレッサも出てきている。
 「日本でもまれに見る成功例がある。肺がん治療薬のイレッサだ。医薬品医療機器審査センター(現・総合機構)は2002年、世界に先駆けてイレッサを承認した。さらに日本の医師たちが2010年に世界へ向け発表した研究成果のおかげで、“投薬前に遺伝子検査”をすれば、効きやすい人・効きにくい人を区別でき、その結果、効かない人は副作用リスクを負ってまで内服しなくてすむようになった。これは日本が世界に誇れる日本発のイノベーションだが、イレッサの間質性肺炎という副作用の問題で国家賠償訴訟となっており、このほど、裁判所による和解勧告が行われた。」
 これは、非常に合理的な考え方でこの通り実現すればよかったのだろうが、きちんとした検査をしないとか個別に問題解決をしなかったつけが回ったようだ。
「厚労省の官僚が「外国の後追い」をよしとしてきた結果、外国では使える薬が日本では使えないという「ドラッグラグ」が常態化したのである。」
 けっきょくこれも、薬が間に合わなくて死んだ人がいくら多くとも厚労省の責任とは騒がれないからほっといて、厚労省が認めた薬で死んだら騒がれるからできるだけ承認するのは遅くすることになる。って、これも国民の生命より自分の保身ではないか。まあこの記事を書いた人が厚労省を辞めたのも良く分かる。

 これは別に厚生労働省の役人だけの問題ではなく、例えば経済産業省の役人も全く同じようなものだ。役人と言うのは本当にどこでも金太郎飴だということらしい。
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# by misterwhite | 2011-02-22 21:41 | 安全学
2011年 02月 21日

米国務省、ペルシャ語・アラビア語でツイッター

 最近、ツイッターの有効活用の話が多いが、米国の国務省も簡易ブログ「ツイッター」にアラビア語とペルシャ語のページを新設したそうだ。米政府の見解をエジプトやイランなどの国民に直接伝えるのが目的だそうで、クリントン国務長官によると近く、中国語やロシア語、ヒンズー語でも発信を始める計画だ、こちらはイスラム系対策と言うよりは、大国の対策だ。
 で、クリントン長官はインターネットの自由に関する演説で、各国語で「つぶやく」効果について「政府による妨害さえなければ、各国の人々とリアルタイムで双方向の対話が可能になる」と期待を示した。米政府はホワイトハウスや国務省の報道官をはじめ、各省がツイッターを通して頻繁に見解や情報を発信しているのだそうで、まあ自由の国アメリカらしいと言えばアメリカらしい対応ではある。情報の利用が早いしうまい、日本の行政もこういうところは真似しなくちゃ。ただ、こういう政策は裏目に出なければ良いのだが。反論を買って炎上したり、はたまたポピュリズムに陥ったり…
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# by misterwhite | 2011-02-21 20:49 | 時事問題
2011年 02月 20日

ある日突然の怖さ

 ある日突然、技術者が逮捕された事件がある。朝日新聞名古屋本社が掘り下げた岡崎市立図書館事件だが、その発端は、思いもよらず強制捜査を受け逮捕されて取り調べを受けた技術者が釈放後に立ち上げたホームページを見て様々な意見が飛び交ったことである。PCにつけていたロゴの名称から、通称「Librahack」(りぶらはっく)事件と呼ばれているそうだ。
 要は、プラグラムの得意な人が、図書館の必要情報を引き出すプラグラムでアクセスしていたら、図書館側のプログラムのバグのために、まるで悪さをしているかのような事態になっていて、本人は全く気付かなかった。である日突然、逮捕されしかもそれをマスコミに公表されてしまったということのようだ。
 マスコミ向けに発表文が出され、「業務妨害事件被疑者の逮捕」という題で、男性の名前が記されていたのだそうだ。 冒頭には「岡崎市立中央図書館のホームページ管理用サーバに対し、ホームページの閲覧要求を大量に送信して、サーバコンピュータの機能を停止させた男を業務妨害で、通常逮捕した」と書かれていたそうだ。
 ところが実態は、男性のプログラムに問題はなく、図書館のサーバのソフトメーカのソフトが閲覧障害を引き起こす原因になっていたことが判明し、朝日の朝刊で報じた。この報道がきっかけとなって、9月下旬には図書館利用者の個人情報が流出していた問題も発覚。ソフトメーカは11月末に社長が会見を開き、システムの能力が不十分だったうえに障害の原因究明を怠ったことを認め、「対応が早ければ不快な思いをさせることはなかった」と男性に対する謝罪の意を示した。
 結局この事件も、この男性がホームページを立ち上げてその経緯をネット上に書き始めたために、ネット上で話題となり、それで新聞記者が調査を始め、真相が明らかになったということだ。で、ネット関連のあれこれは、ある日突然の怖さもあるが、ネットに公開することにより、正義の実現に強力な助っ人となることが分かる。前回書いたエジプトの例とは次元が違うが、ネットの威力がすごいことは共通だ。
 ある日突然の怖さでは、痴漢の冤罪がどうしても気になる。おそらく唯一の差別法だろうが、まず差別法なのが納得いかないが、それ以上に捕まれば問答無用と言うのも許し難い。この議論の前提はもちろん痴漢が一番許されない行為であることだが、それにしても冤罪があり得ることも考えないといけない。何と言ってもある日突然に普通の人が犯罪者にされてしまう怖さは、たまらない。こういう冤罪事件もこれからネット上に公開さて議論されるようになるかもしれない。
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# by misterwhite | 2011-02-20 23:03 | 人間学
2011年 02月 19日

インフラ輸出は難しい

 日本の基本的な技術力はいまだに高いものがあるが、残念ながら最近の新興国の技術力の伸びやそのバイタリティに押されて、従来のビジネスモデルでは限界が生じてきているようだ。非常に技術集約したまねのできない世界トップの製品でいくか、はたまたここで話題とするような日本の得意とするインフラストラクチャで売るかが生き延びる道だろう。技術集約に関してはいまだに日本の中小企業に非常に強い会社が多いようだ。
 ところで日本の大企業はやはりその大きさを利用したインフラとして様々なものをセットとして売るのが良いのだろう。しかし、これまでは国家規模で、すなわち大統領自らがセールスマンとして売りに来るようは国々に、一企業ではとても太刀打ちできない。ODAなども、欧米企業などは自国のODAをうまく使うが日本は馬鹿正直に日本企業に使わせないとか、色々な不利益が生じてきたようだ。それが鉄道だろうが電力プラントだろうが水道設備だろうが起きてきたことだ。
 このような事態を打開するためにやっと、日本政府が国としてインフラ輸出しようということになったのは大変良いことだが、まあその実態はなかなか難しいようだ。政治的な絡みや軍事的な絡みが大きいから、日本みたいに政治三流、軍事存在感なしの国ではな~~
 日本が新幹線の売り込みを図っていてかなり期待されたいたようだが、フロリダ高速鉄道がご破算になりそうな気配だ。オバマ大統領は政策の目玉の一つとして全米での高速鉄道網整備を打ち出しているし、高速鉄道整備を管轄するラフード運輸長官は張り切っているようなのだが、米フロリダ州のスコット知事(共和)は16日、高速鉄道整備のための連邦政府からの補助金受け入れを拒否すると発表したそうだ。米国は何しろ合衆国だから州知事の権力は強いから、これは大変なことだ。
 これ以外にも、様々なところで計画見直しもあるし、国のあいだの政治的な関係で、ビジネスの逆転が起こりえるし、日本の国の外交問題の一つとして確固とした政策と強いリードが必要なのだが。
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# by misterwhite | 2011-02-19 11:01 | 科学技術
2011年 02月 15日

ソーシャルメディア、市民の情報伝達の役割

 チュニジアからエジプトに飛び火した民衆による体制転覆運動だが、ついにムバラク大統領もあきらめざるを得ない状況に追い込まれたわけだが、これに対して、簡易ブログ「ツイッター」と交流サイト(SNS)「フェイスブック」の2大ソーシャルメディアが、市民の情報伝達に大きな役割を果たしたという記事があった。
 チュニジアでは「革命」運動の発端となった昨年12月17日の露天商による焼身自殺事件の直後から、両サービスを通じて体制転覆を呼びかけ合う世論形成が急速に進行。政権側は、両サービスの利用者のアカウント情報を消去したり居場所を突き止めたりするハッキング活動で対抗を試みた。
 それでもソーシャルメディアを通じた情報共有は止まらず、街頭での抗議活動に発展した。不特定多数の水準まで情報発信者が増えてしまうと、実名利用か匿名かは問題でなくなる。国家権力といえども、個々人を取り締まるのが不可能になってしまうからだ。
 同国ベンアリ前大統領の亡命で体制転覆が実現したのと相前後して、エジプトやヨルダン、アルジェリア、サウジアラビアやイエメンといったアラブの他の独裁国家にもソーシャルメディアでの反政府世論が盛り上がり、デモが相次ぐようになる。1月25日にはエジプト各地で数万人規模の反政府デモが発生。その後もムバラク大統領の退陣を要求するデモは勢いを増し続けた。
 実は私は、携帯こそ最近、電話とメイルと写真にと利用するようになってきたが、そしてブログもしているし、MIXIにも一応参加している、最近ほとんどアクセスしていないが…しかし、「ツイッター」と「フェイスブック」はまだ利用したことがない。要は、話のねずみ講みたいなものだろう。あっという間に広がるがあっという間に冷めてしまうのが、特徴だということだ。大したことがないのに大騒ぎになったり、悪い奴に利用されたりする弊害もあるが、市民の情報共有や意思形成にも有効だということが明らかになったことは大きい。これからは、某北の国のような独裁国家、世襲国家、情報統制国家には、大変な凶器を突き付けられたようなものだ。
 そういえば、豪州の事例だが、災害時の情報受発信手段として「フェースブック」などを活用しているそうだ。バカとはさみも使いよう、有効活用を期待したいところだ。
 「デモが体制転覆にまで行き着いたチュニジアとエジプトに共通するのは、教育を受けた中間層の若者の失業率の高さと、言論や政治活動の自由を力で押さえ込む専制的な政治体制に、大多数の人々が街頭行動を我慢できないほど強い不満を抱いていた点。そして政権がソーシャルメディアを通じた言論や表現を抑え込もうとして、かえって人々の不満を増幅してしまった点だ。」
という分析をしている。確かに、不満を抱いているがそれを噴火させる起爆剤が必要で、その道具としてはとても有効だ手立てであろう。
 しかし、国が乱れるのには、独裁国家かはたまた民族や宗教が入り乱れた統制がない国など、どうも両極端の特性があるようだ。どちらも社会的な公平性に欠けているということだろうが。そう考えると、日本は政治家や経営者などが不甲斐無いにもかかわらず、そして不景気で失業も多いにもかかわらず社会的公平が維持し続けられている、世界的に見ればとてつもなく安定した稀有の存在なのだろう。
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# by misterwhite | 2011-02-15 22:54 | 時事問題
2011年 02月 11日

フランス旅行―オランジュリー美術館特別編

 さて、寒くて暗くて風が強くて、それでも寒波でなくて良かったフランス旅行の話はこれで終了。旅行中に携帯で撮った写真ももう残り少なくなってきたことだし。
 今回はルーブル美術館の前のガラスのピラミッドを見るだけにして、目的地のオランジュリー美術館に行ってきた。グランパレも最後の日に時間があったので行ってみたが、休みだった。がっかりしたがその前に立つプチパレは開館していたので、そこも見てきた。いや~~入場料はタダだし、収蔵量は膨大だし、絵画以外に彫刻や陶磁器もありまた写真展もありで、なかなか見ごたえがあり、しかもパリ市民のための美術館と言う感じで、観光客は少ないしで、なかなか穴場だった。
 オランジュリー美術館は、テュイルリー公園内にセーヌ川に面して建っている。もともとはテュイルリー宮殿のオレンジ温室(オランジュリー)だったが、1927年、モネの『睡蓮』の連作を収めるために美術館として整備されたそうだ。これまで出張のたびに見たいと思っていたが、ずっと休館中でなかなか実現できなかったので、今回こそ是非ということで行ってきた。説明も何も見ずに聞かずにただ見てきたので正確ではないのだが、昼間の睡蓮と夜の睡蓮の二間があり、しかもそれがそれぞれ楕円形でそこに4枚の絵がかかっている。おそらく四季を表しているのだと思う。そのうちの2枚を載せる。パリの美術館はどこも写真を自由に撮らせてくれるのでとても良い。
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 ついでに、アルルではゴッホの「夜のカフェ」モデルになったカフェに行ってきた。残念ながら季節外れのせいか休んでいたが…
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# by misterwhite | 2011-02-11 13:25 | 海外旅行
2011年 02月 09日

フランス旅行―パリとモンサンミシェル編

 さて、前回の続き。パリに泊りモンサンミシェルに行ってきた。確かに見る価値があるとは思うが、たった1時間くらいのために、汽車とバスを乗り継いで4時間くらいかける(往復だと8時間)価値があるかと聞かれると、それほどでもないのではと思わず答えそう。それとシャンソニエのオーラパンアジル(跳ねるウサギ)、ここはウサギ年の私としては外せない。ほとんど知らない曲ばかりだったが、味のある歌い手ばかりで楽しく聞ける。ここはもう一度ゆっくり聞きに行きたい。まあ、後はパリでゆっくりと言うことで、4人のうち2人がパリが初めてということで、シャンゼリゼでお昼をしたり、凱旋門だのエッフェル塔だのに登り、夜のノートルダム寺院を見てという定番の観光コースをとった。
 まずは、到着して最初に撮ったモンサンミシェルの全景。良く見る写真の構図。
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 お次は、夜のノートルダム寺院、夜もなかなかおしゃれで良い。
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 最後は、オーラパンアジルの壁に描かれた跳ねるウサギ。
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 さて、今回のフランス旅行の私にとっての目的の一つが、オランジェリー美術館のモネの睡蓮の連作。この写真も次回に載せたい。
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# by misterwhite | 2011-02-09 21:51 | 海外旅行
2011年 02月 08日

フランス旅行ー南仏編

 フランス旅行の前も忙しかったが、帰ってきたら公私ともどもさらに忙しい。ずいぶん久しぶりの更新だ。
2年前に、スペイン旅行の仲間との珍道中。王宮のあるマドリードとガウディのあるバルセロナを回る旅で、プラド美術館もトレドもサグラダ・ファミリア聖堂もグエル公園もカサ・ミラ も、そして闘牛もフラメンコも見た。
 もう先々週になるが、金曜夜中(羽田から最近出るようになった便)から10日ほど南仏中心のフランス旅行。南仏と言っても、コートダジュールには行かずプロバンスが中心、アビニオンに泊ってアルルとかマルセイユとかまで足をのばし、ついでにシャトーヌフドパプにも行ってきた。
 それからパリに泊りモンサンミシェルまで足を伸ばしてきた。見るショー的なものとしてはシャンソニエ(オラパンアジル、跳ねるウサギ)にも行ってきた。
 今日はそのうち、ー南仏編、で次回はパリとモンサンミシェル編となる予定。
 アビニオンの教皇領の城砦のような建物と隣の教会とのコラボレーション
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 アルルの闘牛場の一部(ちょっと芸術的にとってみた)。
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 マルセイユの丘の上のサグラダマリア教会(?名前を忘れた、がとてもきれいな教会)
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# by misterwhite | 2011-02-08 21:56 | 海外旅行